相続と税金のしくみ

■ 相続にも贈与にも税金がかかる

要点は、誰かから何かをもらうと、もらった人に納税の義務が生じるということです。
この項では、相続税と生前贈与にかかる贈与税のしくみについて、その概要を見ていきます。
ただしあくまでも概要ですので、税額の計算・納税という”本番”を迎えたときには、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

■ 相続税の税率と「遺産に係る基礎控除」額

相続税の税率はけっして低くありませんが、「基礎控除」があるので、遺産の総額が基礎控除額以下ならば相続税はゼロ円になります。
例えば、相続人3人に与えられた遺産の総額が8000万円以下の場合、相続税は課税されません。

さて、相続税は誰に課せられるかと言うと、「相続、遺贈または相続時精算課税に係る贈与により、財産を取得した個人」ということになります。
人格のない社団、財団、公益法人も個人とみなされる場合があります。

また、法定相続人以外の人が財産を取得した場合は、法定相続人が相続した場合に比べ2割相当額が加算されて課税されます(法定相続人でも2割増される場合がある)。

また、基礎控除のほかにも、死亡保険金の一部などを対象とする非課税制度や、配偶者や未成年者を優遇する控除制度があります。
こうした税金の減免制度をうまく利用すれば、相続税の納税額を減らすことができます。

■ 生前贈与か、相続か

生前贈与には、相続税を減らす効果のほかに、相続時の争いを避ける意味もあります。

ただし、贈与税の税率は相続税のそれよりも高いので、この点に注意しましょう。
一方、贈与税にも基礎控除がありますので、控除を受けられるぎりぎりの額については生前贈与とし、残りを相続に回すというやり方もあります。
例えば、子、孫、および法定相続人以外の人には、おのおの110万円までなら贈与税がかかりませんので、この分は生前贈与とするとか、配偶者に居住用財産を譲るときの控除を見込んで、自宅とその土地は配偶者に相続させる、などの工夫ができます。

■ 「相続時精算課税制度」とは

65歳以上の人が20歳以上の子(子が死んでいる場合はその孫)に贈与する場合、「相続時精算課税制度」を選択することにより、選択時以降の贈与については、回数にかかわらず通産2500万円までなら非課税で贈与ができます。

相続税の税率
 各法定相続人の取得金額 税率
1000万円以下  10% 
 3000万円以下 15% 
 5000万円以下 20% 
1億円以下 30% 
 3億円以下 40% 
 3億円超 50% 
贈与税の税率
 基礎控除時の課税価格 税率
200万円以下  10% 
 300万円以下 15% 
 400万円以下 20% 
 600万円以下 30% 
 1000万円以下 40% 
 1000万円超 50% 

贈与税に係る基礎控除、相続税にかかる基礎控除、および相続税の非課税財産、ならびに相続税の計算方法等に関する説明は、この項では省略いたします。

なお、法律は改正されることがあり、また時限的措置がとられたりなど、時と共にその内容がわずかであるにせよ変化する場合がありますので、実務を行う際には、リアルタイムで税理士などの専門家に直接ご相談ください。

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