相続人が多数いる場合

■ トラブルが起きやすい相続人の構成パターンとは

● 子が複数いる場合
● 上記の場合で、うち数人がすでに死亡していて代襲相続が生じる場合
● 子がおらず、相続人として兄弟姉妹が複数いる場合

上記のケースなどでは、相続にまつわるトラブルが起きやすいと考えられます。
相続人同士が、普段から交流があり、かつ仲が良いということは、上記のようなケースではあまりなく、積極的に喧嘩をするということまではなくとも、遺産分割教義に協力的でない人が出やすく、トラブルに発展する可能性が高いのです。

また、遠方に住んでいる相続人が、負担が大きいことに不満を漏らすとか、特に仲が悪くない間柄でも、何度も協議のために足を運ぶうちに、話し合いの内容以前に、互いに不愉快な気持ちになっていくということもあります。

まして、より多くの遺産をもらいたいと欲を出す人がいると、ついには裁判に発展するケースも少なくありません。

遺産があるばかりに、それまで良好だった人間関係にもひびが入ることにもなりかねません。
きょうだい同士は仲が良くて譲り合う気持ちを持っていても、その配偶者が口を挟んで争いが起きるというケースも珍しくありません。

現金はまだしも、土地、建物、株などの評価が難しいものや価値が変動するものなどがあると、よけいに素人では判断が困難になり、もめる元になることもあります。

財産が多い場合はもちろん、財産が少ないと思っても相続人が多い場合は、必ず遺言書を書きましょう。
遺言執行者には、信頼の置ける弁護士を指定することも大切です。

■ 相続税の問題もある

相続が生じてから10ヶ月以内には相続税の申告をする義務があります。

ところが、遺産分割協議などがこの期間内にまとまらないとか、まして裁判にまで発展しますと、この申告は10ヶ月以内にできなくなります。

相続税には軽減の特例がありますが、これは10ヶ月以内の申告が条件になっているため、ここでも無用の損をすることになりかねません。

遺産の分割は相続人の責任、という考えも成り立つでしょうが、残される家族の平和と労力の軽減を考えるなら、遺言は必須と考えるべきではないでしょうか。

遺言書の文例

                   遺言書

遺言者山田太郎は、次のとおり遺言する。
一、遺言者は、長男山田栄一に、次の不動産を相続させる。
〔土地の表示〕
〔建物の表示〕
二、遺言者は、次男山田孝二に、四山銀行青坂支店に対する遺言者名義の預金債権の全部を相続させる。
三、遺言者は、次男山田孝二の子山田孝幸に、四山銀行留池支店に対する遺言者名義の預金債権の全部を相続させる。
四、遺言者は、次男山田孝二の子山田義孝に、西東京銀行多摩支店に対する預金債権の全部を相続させる。
五、遺言者は、長女川端恭子に、保有する豊田電器株式会社の株式の全部を相続させる。
六、遺言者は、次女河野純子に、保有する株式会社海野商事の株式の全部を相続させる。
七、遺言執行者として、弁護士谷川基久(住所、生年月日)を指定する。

平成25年5月25日
東京都港区青坂8丁目7羽n6号              遺言者 山田太郎 印

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