遺言に関する法律用語(2)

廃除
非行のあった者に相続させない

遺留分を有する「推定相続人」の中に、著しい非行を理由に相続人になれないようにする法的手続のことを「廃除」と言い、「生前廃除」と「遺言廃除」があります。
廃除を受けた推定相続人もしくは法定相続人は、相続人でなくなるため遺留分も保障されません。

なお、「著しい非行」とは、例えば被相続人に対して生前虐待などをした、身内に著しく迷惑をかけるような行為があったなどがそれに当たります。
被相続人が生きているうちに、自ら家庭裁判所に廃除の申立をするか、その旨を遺言書にしたためておき、死後に遺言執行者が家庭裁判所に申立をするか、いずれかの方法で廃除を行います。

遺贈
「相続」との違いは?

実は、相続とは民法が規定する法定相続のことで、これに対し「遺贈」とは、遺言によって誰にいくら、何を誰にといったことを自由に決めて譲ることを言います。

ただし、法定相続人の遺留分を侵すことはできません。

遺贈には、財産の全部または一部に対し、一定の割合を付して行う「包括遺贈」と、特定の財産を対象にして行う「特定遺贈」の2種類があります。

遺贈に条件や期限をつけたり、受遺者(遺贈を受ける人)に義務を課すこともでき、これを「負担付遺贈」と言います。

負担付遺贈
義務の見返りとして遺産を渡す

例えば「遺産を譲る代わりにペットの面倒を見てくれ」ということは遺言で指定することができます。
この場合は、「ペットの面倒を見る」ということが受遺者の「義務」となります。

ただし、義務の程度が目的物の対価を超えることはできません。
例えば、「10万円をあげるから犬30頭の面倒を見て」というのは駄目で、受遺者は目的物の対価に見合った義務を果たせばよいということになります。

それとは逆に、受遺者が義務を果たさない場合、相続人は受遺者に義務の履行を催告することができますが、それでも履行されない場合は家庭裁判所に遺言の取消を申し立てることができます。

死因贈与
受遺者との契約行為

贈与者(被相続人)が死亡することを条件として効力を発する贈与のことを「死因贈与」と言います。

贈与者の死によって効力を発するという点で「遺贈」に似ていますので、民法上も遺贈の規定が準用されます。
では遺贈とどこが違うかと言うと、受遺者の同意が必要、つまり双方の合意をもって初めて成立する「契約」であるという点で異なります。
したがって、贈与者は自分の生前に、受遺者の同意を得ておかなければなりません。

家庭裁判所
遺言でもめたときに行く所

裁判所法に基づいて設置される裁判所で、名のとおり「家庭」にまつわる争いごとを扱います。
離婚の調停や未成年の刑事事件を扱うことで知られています。
地方裁判所と同じく全国のあちらこちらに設置され、誰でも比較的足を運びやすいようになっています。

遺言や相続などにかかわることでは、家庭裁判所は次のようなことを扱います。
● 相続人間の遺産分割の調停や審判
● 推定相続人の廃除の申立
● 自筆証書遺言の検認

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